抄録
頭頸部領域原発の皮膚悪性腫瘍における頸部郭清術について,その郭清範囲や方法を具体的に記したガイドラインは存在しない.そこで,当院における皮膚悪性黒色腫の頸部郭清術を提示し,自験例をもとに郭清範囲,方法について検討した.現在当院では,明らかな進行例を除き選択的頸部郭清術を行っている.当院における原発部位別の郭清範囲を提示し,1984年1月~2003年12月までの20年間に当院を初診し頸部郭清術もしくは頸部センチネルリンパ節生検術を行った頭頸部皮膚原発悪性黒色腫患者24例について検討した.当院における原発部位別の郭清範囲について,現時点では適切と考えられるが,今後は症例の蓄積とともに再度評価および修正が必要となるであろう.また選択的頸部郭清術について,悪性腫瘍の種類や進行度に応じた郭清範囲や適応基準の確立が今後の課題である.