日本皮膚科学会雑誌
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新・皮膚科セミナリウム 血管炎を病因・病態から理解する
3.膠原病に伴う血管炎
新井 達
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2015 年 125 巻 13 号 p. 2435-2440

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抄録
膠原病に伴う血管炎は小血管もしくは細小血管が病変の主座である.全身性エリテマトーデスやSjögren症候群では蕁麻疹様血管炎とクリオグロブリン血症性血管炎が代表疾患である.強皮症に伴う血管炎は稀であるが,ANCA関連血管炎を忘れてはならない.膠原病に伴いやすい血管障害にはリベドと高ガンマグロブリン血症性紫斑がある.前者は組織学的に血管炎を見出す重要な皮膚症状であり,後者はSjögren症候群や関節リウマチにみられることが多い.いずれも日常診療で見落としてはならない重要なチェックポイントである.
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