日本皮膚科学会雑誌
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原著
当科で経験した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の臨床および病理所見について
竹内 そら宮垣 朝光岡野 達郎門野 岳史
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ジャーナル 認証あり

2022 年 132 巻 7 号 p. 1651-1663

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抄録

皮膚症状のある好酸球性多発血管炎性肉芽腫症患者17例の皮膚症状,臨床症状,治療経過,病理組織を後ろ向きに検討した.触知性紫斑,紫紅色斑,浮腫性紅斑,水疱,血疱,紅色丘疹では真皮に白血球破砕性血管炎を認めた.皮下硬結,皮下結節では4/5カ所で真皮脂肪織境界部,脂肪織に動脈炎がみられ,全例ANCA陽性であった.リベドでは真皮脂肪織境界部の動脈炎がみられた.治療はステロイド全身投与のほか,免疫抑制薬,IVIG,メポリズマブが併用され,メポリズマブを継続したうち5例でステロイド中止後も寛解が維持された.

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© 2022 日本皮膚科学会
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