日本皮膚科学会雑誌
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132 巻, 7 号
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日本皮膚科学会マニュアル
新・皮膚科セミナリウム 炎症性皮膚疾患と抗体製剤
  • 葉山 惟大
    2022 年 132 巻 7 号 p. 1637-1643
    発行日: 2022/06/20
    公開日: 2022/06/20
    ジャーナル 認証あり

    乾癬と化膿性汗腺炎はともに炎症を伴う皮膚疾患であり,長期にわたり患者の生活の質を障害する.病態生理の解明に伴い特異的に炎症性サイトカインを阻害する抗体製剤が治療薬として選択できるようになった.乾癬では10種類,化膿性汗腺炎はアダリムマブのみが保険適用となっている.いずれの薬剤も効果が高いが,患者の経済的負担も大きいので,生活の質への影響を考えて使用を検討する必要がある.

  • 井川 健
    2022 年 132 巻 7 号 p. 1645-1649
    発行日: 2022/06/20
    公開日: 2022/06/20
    ジャーナル 認証あり

    近年,いろいろな疾患の病態形成メカニズムが,これまでに比べて,より詳細に解明されてきており,それはアトピー性皮膚炎においてもそうである.治療薬物の開発も,解明されてきたメカニズムを基盤として,より疾患特異的な経路を念頭においたものとなっており,今後もその傾向は進んでいくであろう.

    アトピー性皮膚炎の薬物治療は,長年,ステロイド外用剤を中心とする外用療法が主体となってきた.外用療法の重要性はこれからも維持されるだろうと考えられるが,2018年,アトピー性皮膚炎治療薬における初の生物学的製剤である,デュピルマブが登場することとなり,以降,複数の新規治療薬物が登場してくると考えられる.

    これから出てくる予定の新規生物学的製剤についての解説は他にゆずり,本稿においては,現在(2020年6月)使用されている生物学製剤であるデュピルマブに焦点をあてて,Th2型免疫反応亢進を是正することによるアトピー性皮膚炎の治療について主に述べることとする.

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