2023 年 133 巻 13 号 p. 3065-3073
表皮水疱症は,表皮―真皮境界部の接着タンパク質の先天的な異常により,軽微な外力で皮膚や粘膜に水疱やびらんを生じる遺伝性皮膚疾患である.遺伝性皮膚疾患において後天的に遺伝子が修復され,一部の皮膚が正常化することがある.この現象は復帰変異モザイクと呼ばれる.復帰変異モザイクを起こした表皮角化細胞は正常タンパク質を産生し,さらに自己由来の細胞であるため原則的に移植によって拒絶反応を示さず,細胞療法のリソースとして適している.今回,表皮水疱症における復帰変異モザイクの発生機序および自家培養表皮細胞シートを用いた治療について最近の知見を交えて概説する.