抄録
さきに三浦等は難治な潜伏梅毒にP32を投與することによつて梅毒抗體價を動揺せしめることに成功し,この機に驅梅毒療法を施行する時はこの種の梅毒を治癒に導き得るならんと唱え,その作用機轉をP32のTreponema pallidumに對するbiotropismeと想定した.そこで私はこの作用機轉解明の一手段として,かゝる現象はP32特有のものか否かを觀察せんと試み,一はP32とその沈着部位を略々等しくするCa45を,他はそれの全然異るI131を陳舊梅毒家兎に投與して,これ等の血清梅毒抗體價に及ぼす影響を檢した.