抄録
血清又は血漿中の蛋白分解酵素のアレルギー機作に対する意義がRocha e Silva,Ungar等によつて強調されているが,元来本酵素は,アレルギー性疾患とは限らず,ひろく炎症性疾患,組織崩壊を伴う疾患,肝機能障碍等の際にその活性度が亢進するといわれている.然るに皮膚疾患を対象とした本酵素の檢索は以外に少く,本邦では鈴木,北村等を擧げ得るに過ぎない.そこで私は諸種皮膚疾患の際の全身的並びに病巣の局所的の蛋白分解酵素の態度を知らんとして,血清並びに患部発疱液の兩者のそれを同時に相対比しつゝ檢索したので,以下その成績を記したい.