日本皮膚科学会雑誌
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68 巻 , 2 号
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  • 富樫 良吉
    1958 年 68 巻 2 号 p. 73-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
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    チロジナーゼ活性に必須とされる銅と結合する物質によつて,チロジン―チロジナーゼ反應が阻止される実驗は多くの人によつて試みられている.即ち多くの報告された実験では,チロジナーゼは植物,動物組織の抽出チロジナーゼが使用されこれ等のチロジナーゼとSubstrateの酸化によるO2の消費量を測定し,これに阻止物質と稱せられるものを附加した時の酸素消費量により,そのInhibition periodの時間的な差異によつて,阻止或は促進的に作用すると述べられている.或は又,抽出チロジナーゼを使用して,そのSubstrateと試驗管内で反應せしめ,メラニンの形成をColorimetricに測定し,附加した阻止物質による時間的差異によつて,阻止的に,或は促進的に作用すると報告されている.人体正常皮膚を使用し,そのチロジン―チロジナーゼ反應について,銅結合物質の影響を檢討した実驗は未だ報告されていない.私は我々のチロジナーゼ反應に対し,所謂銅結合性物質と稱せられる数種のものにつき実驗したので報告する.
  • 川村 太郎, 西原 勝雄, 河崎屋 三郎, 和泉 俊治, 田中 弘
    1958 年 68 巻 2 号 p. 76-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    著者等はさきにAddison氏病に於て爪甲を縱走する褐色の色素帯並びに掌蹠の褐色斑を認めた.そして白人に於ては殆ど記載のない之等現象を見たことは,恐らく邦人皮膚が全般的に色素に富んでいることに因るものであろうと考えた.その後Addison氏病等に因らずして爪甲を縱走する線状乃至帯状の色素沈着に遭遇したので,引続き外来で注意していた所,数カ月間に更に40例を得ることが出来た.斯る爪甲に縱走する着色線條を有する症例の記載は,1914年Ochsの黒人症例に始るが,爾来数多くの報告を見る.然し乍ら欧米に於ける症例の大部分は黒人に関するものであり,白人症例は極めて少く黒人により多発することを思わせ,黒人に於ては寧ろ生理的現象であると説く学者(Monash)もある.之に対して本邦に於ける報告例は比較的多く,大正10年志賀・山口のものに始るがその翌年石丸は12例を報告し本邦に於ては稀ではないとした.以後幾つかの報告が見られ,既に2,3の廣本に於ても人種的色素沈着帯としてその病像を詳しく記載(岡村,加納),邦人に於ては稀ではないとしている.また田﨑は黄色人統計に於て相当の高頻度に本症の見られることを指摘した.之等諸家の報告或は著者等の前記外来に於ける経驗よりして,黄色人種たる本邦人の爪甲帯状着色は稀な現象ではないと思われるが,邦人のみを対象とする統計がないので,その状況を知るべく外来に於ける調査と平行的に多数の健康人に就き檢索し,その比較的高頻度に存することを知つた.反之,此の種病変は白人に於ては極めて稀であるから,之を見た場合には黒色-v疽(melanotic whitlow)への変性が深刻に憂慮されている.然し邦人の場合,斯くの如く爪甲の着色がb\々見られるのであるならば,黒色-v疽が極めて稀であることに鑑み,惡性化の蓋然性は甚だ少いものとしなければならない.猶本疾患の呼称であるが,爪甲線状母斑(N. striatus unguis,Oliver and Bluefarb)が最も弘通するけれども,本症には母斑性のものと非母斑性のものとの兩者があるとの見解(発生機序參照)に基き,標記の病名を妥当と思惟する.以下著者等の檢索成績に就て述べると共に,之を材料とし諸家の所説を勘案して本症の全般に就き若干論ずることとする.
  • 眞保 謙一
    1958 年 68 巻 2 号 p. 89-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
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    單一アミノ酸を窒素源とした時の皮膚糸状菌の発育については,Sanders及びWiliams(1936)により発表されて以来,幾多の報告が見られる.即ち池田(1944)は星芒状白癬菌について,Robins and Ma(1945)はTrichophyton mentagrophytesについて,Archibald and Reiss(1950)はTrichophyton gypseum,Trichophyton purpureum,Microsporum audouinii及びEpidermophyton inguinale等について,Johnson and Grimm(1951)はMicrosporum fulvumについて,Drouhet(1952)はTrichophyton purpureum,Trichophyton crateriforme,Epidermophyton inguinale等12種の皮膚糸状菌の発育について,Bereston(1953)はMicrosporum canis,Microsporum audouinii,Microsporum gypseum等について,津上(1956)は星芒状白癬菌について,夫々單一アミノ酸を窒素源とする培地に接種した時の発育状態を報告している.しかしながら皮膚糸状菌のアミノ酸による発育とこれらの菌のアミノ酸同化作用と密接な関係があるものと思われるので,我が國に於て最も普通に分離されるTrichophyton interdigitale,Trichophyton purpureum,Epidermophyton inguinale及びMicrosporum japonicumの4種の糸状菌を17種のアミノ酸の1種を窒素源とする寒天培地に移植し,その発育状態を観察し,その結果についてこゝに報告する.
  • 眞保 謙一
    1958 年 68 巻 2 号 p. 93-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
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    微生物の細胞原形質の主体をなすものは蛋白質であり,蛋白質を構成するものはアミノ酸である.從つて微生物が発育するには培地中の窒素源を種々のアミノ酸に変え,これらのアミノ酸を結合して菌体蛋白を生成して行かなければならない.故に培地及び菌体中の遊離アミノ酸は微生物の発育と密接な関係を有するものと思われる.更に近年諸々の抗生物質の微生物に対する作用機序としてアミノ酸及び蛋白代謝の阻害によるとする説が唱えられている.即ちGaleはペニシリンに感受性を有するStaphylococcusは外部よりグルタミン酸を攝取し菌体中に遊離の状態で蓄積するが,耐性菌では外部より攝取せず合成能を有することから,ペニシリンの作用機作として核酸により促進される蛋白合成の阻害によるものと推定している.猶GaleはクロラムフェニコルがStaphylococcus aureusのグルタミン酸が結合されて蛋白になるのを阻害すると発表している.又尾藤はStaphylococcus aureusのペニシリン耐性菌は感受性のあるものより菌体内に遊離アミノ酸が少いが,グリシンのみは多く認められると述べている.更に水野及び大津はStaphylococcusのデヒドロストレプトマイシンに対する耐性菌と非耐性菌とで菌体内に存在するグルタミン酸とアスパラギン酸との比が異なるとのべている.更に培地中の遊離アミノ酸の変化は諸々の微生物により多少異つているが大体一定している.GaleはStaphylococcus aureusの培養濾液中にはアミノ酸はPeptid型として存在するが遊離の状態では認められないとのべている.しかしJones and HoltmanはSalmonella pullorumのグルタミン酸を含む培地にアラニンが生成されることを認め,Goodlow,Braun and MikaはBrucella abortus,Brucella limitisの液体培地中にアラニンが蓄積されることを見出した.又King and ServellはBrucella subtitisによりPyruvateとアンモニヤを含む培地にアラニンが生成されることを認めた.その他Gershenfeld and BernsteinはE. coliの培養濾液中にロイシンが産生されることを認めている.Dagley,Danes and MorrissonはAerobacter aerogenesの培地中にグルタミン酸,アラニン,アスパラギン酸及びケト酸の作られることを,片山・田中は結核菌によりアスパラギン酸,グルタイン酸,アラニン,バリンが合成されることを認めた.又糸状菌については,Morton and BroadbentはAspergillus niger,Penicillium chrysogenum,Trichoderma viride等の糸状菌の細胞外にグルタミン酸,アスパラギン酸,アラニンが作られることを報告し,岡﨑・大島は皮膚糸状菌の培養液中にアラニン,ロイシン,グルタミン酸,バリン,プロリン,リジンが檢出され,岡﨑・爲政は皮膚糸状菌の菌体内にアラニン,グリシン,バリン,ロイシンが遊離の状態で認められると発表している.このように種々の微生物の培地及び菌体中にアラニン,グルタミン酸,アスパラギン酸等が多く認められるのは,これらのアミノ酸が種々の微生物により同様な機序で作られるものと思われ,これら微生物に於けるアミノ酸同化作用の一面を表わしているものと思われる.著者は單一アミノ酸を窒素源とし,燐酸カリ及葡萄
  • 靑木 寛
    1958 年 68 巻 2 号 p. 100-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
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    血清又は血漿中の蛋白分解酵素のアレルギー機作に対する意義がRocha e Silva,Ungar等によつて強調されているが,元来本酵素は,アレルギー性疾患とは限らず,ひろく炎症性疾患,組織崩壊を伴う疾患,肝機能障碍等の際にその活性度が亢進するといわれている.然るに皮膚疾患を対象とした本酵素の檢索は以外に少く,本邦では鈴木,北村等を擧げ得るに過ぎない.そこで私は諸種皮膚疾患の際の全身的並びに病巣の局所的の蛋白分解酵素の態度を知らんとして,血清並びに患部発疱液の兩者のそれを同時に相対比しつゝ檢索したので,以下その成績を記したい.
  • 1958 年 68 巻 2 号 p. 109-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 1958 年 68 巻 2 号 p. 9e-
    発行日: 1958年
    公開日: 2014/08/29
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