日本皮膚科学会雑誌
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一海浜村(横須賀市長井地区)に見られたる魚鱗癬濃厚発生の実態調査とその解析に就て 第2報 魚鱗癬罹患学童に於ける家族内発生の実態調査に就て-殊に家族調査に就て
嘉山 保
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1960 年 70 巻 9 号 p. 905-

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抄録
著者は第1報にて報告した如く魚鱗癬の極めて多数発見された一海濱村横須賀市長井地区(舊三浦郡長井村)に於いて厳重なる学童調査を行つたところ,当地域の学童の魚鱗癬罹患率は軽症を含めれば実に全学童の30余%に達する高率を示すことを見出し,これを季節別,年齢別,性別,発生地域別等の観点から檢討してその結果を報告した.元来尋常性魚鱗癬に就ては以前から伊藤敎授等の研究があり,本症が遺傅性の疾患なることが云われて来た.著者も第1報で述べた如く,種々なる点から考えて当疾患が遺傅に関係を有するものらしいと云う予見を得た.一方著者が本学農村厚生医学研究所員として当地域に居住しつゝ医務を擔当している関係上,幸い本地域の人々と親しくしその動態に就ても明かであると云う特殊條件を有していたので更に本報に於いてはこれ等の本地域に於ける調査資料を基にし,当域の魚鱗癬罹患者の家系に就て鋭意調査を進め,これらに就て檢討を加えてみようとした.本調査に際して著者が特に留意した点は本疾患がその特徴として成年期以上になるとその症状が軽減し,時には全治することも少くないので,從つて調査時に於ける親の症状がかつてその小兒期に示した症状と較べ果してどの程度の差があるものかを認める点になると,これを客観的に記載することは殆ど不可能であると云う事であつた.故に本報に於いては先ず家系内の罹患関係を考察した成績に就て報告するに止め,それ以上の解析は更に今後の研究に俟つ事にした.
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© 1960 日本皮膚科学会
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