固定薬疹患者14名について内服誘発試験を行った後,経時的に微量全血培養法を用いてリンパ球幼若化試験(LTT)を施行した結果,原因薬剤内服後3~4時間後では著明なリンパ球幼若化現象が観察されたが,固定薬疹の再現する8~24時間後では LTT が全例陰性化した.しかしこの時期において, PHA に対する反応性には変化が見られず,また患者血清中に PHA 刺激応答抑制因子も存在しなかった.さらに誘発1週間後では約半数例において LTT の陽性化が認められた.以上より薬剤アレルギーの in vitro の診断にLTT を用いる際には,皮疹発生期を避け,皮疹の消褪後に LTT を施行するのが好ましいと結論された.