日本皮膚科学会雑誌
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接触過敏症の感作過程におけるランゲルハンス細胞の動態について
小林 勝狩野 葉子守屋 則子土屋 恵子塩原 哲夫長島 正治
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1982 年 92 巻 13 号 p. 1423-

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抄録
近年 ATPase 染色を用いた表皮ランゲルハンス細胞 (以下L細胞)の動態に関する報告か多くみられる.われわれは ATPase 染色に加えて,la 抗原を指標として L 細胞のマウス身体各部での分布密度および TNCB 感作による分布変動について比較検討を行った. C3H/He マウス身体各部での L 細胞の分布密度は,足蹠が最も多く,尾が最も少なかった. 7 % TNCB 接触感作による足蹠の L 細胞の経時的変動は ATPase 染色では感作4時間後に最低となった.一方,la 陽性細胞は感作24時間後に最低となったが ATPase に比べて数の変動は少なかった.尾では足蹠と異なり7% TNCB 塗布により la 陽性細胞は著明に減少し,48時間後にはほとんど観察されなくなった.このような足蹠と尾における TNCB 感作後のL細胞の動態の差が,尾塗布により感作が成立せずにトレランスが誘導される機序を説明するものではないかと考えた.
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© 1982 日本皮膚科学会
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