日本皮膚科学会雑誌
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dysplastic nevusの臨床,組織学的及び超微構造的特異性と悪性黒色腫との関連 Ⅰ:臨床及び組織像
高橋 博之堀越 貴志神保 孝一
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1984 年 94 巻 13 号 p. 1537-

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抄録

皮膚悪性黒色腫の主要前駆病変として,①異形成母斑(dysplastic nevus)及び,②先天性色素性母斑(congenital nevus)が考えられている.dysplastic nevusは遺伝的支配を受け,常染色体優性遺伝を示す.その臨床分類は家族内に2人以上の患者を持つfamilial dysplastic nevi(dysplastic nevus syndrome)と単発例のsporadic dysplastic neviに分けられる.著者らは過去4年間に受診した318例の色素性母斑の患者中臨床的,組織学的検索から9例をdysplastic neviと診断した.うち1例がepithelioid-cell melanocytic dysplasia,8例がlentiginous melanocytic dysplasiaの組織像を示した.また家族内に皮膚悪性黒色腫の発生はなかったが,3家族に他臓器悪性腫瘍(肺癌,胃癌,骨肉腫)を認めた.dysplastic nevusの疾患概念,臨床像,組織像を中心に悪性黒色腫との関係につき考察した.

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© 1984 日本皮膚科学会
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