日本皮膚科学会雑誌
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フコシドーシスⅢ型の1例
本庄 三知夫山口 修一甲田 直也森 吉臣西村 洋
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1985 年 95 巻 4 号 p. 467-

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抄録
全身の被角血管腫,ガーゴイル顔貌,精神運動発達遅延,成長障害,脊柱の変形,爪甲の白色ろう様変化,易感染傾向および発汗減少を呈し,酵素学的にα-フコシダーゼ活性低下を示した14歳男子例を経験した.血管腫の組織学的所見には真皮上層の拡張した毛細血管と拡張しない毛細血管の2種類のものが存在し,前者の内皮細胞は扁平となるが,後者のそれはエックリン汗腺腺細胞や汗管細胞と同様に胞体が腫脹し泡沫状物質を胞体内に容れる.正常部皮膚の組織学的所見は血管腫の組織像と基本的に同一であった.爪の組織学的所見は真皮結合織の増加による肥厚と末梢神経の腫大が多数みられた.血管腫の電顕所見にてエックリン汗腺腺細胞,血管内皮細胞の胞体内に一層の膜に包まれた電子密度の低い小空胞と小顆粒を認めた.またエックリン汗腺筋上皮細胞とシュワン細胞内に層板状を呈するミエリン様構造物質を認めた.
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© 1985 日本皮膚科学会
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