日本皮膚科学会雑誌
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95 巻 , 4 号
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  • 柿島 博, 青柳 繁, 安部 隆, 高橋 仁子, 松尾 聿朗, 大城戸 宗男
    1985 年 95 巻 4 号 p. 425-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    中・長波長領域の紫外線の皮膚透過性とそれに対するサンスクリーン剤の光透過抑制効果を知る目的で,ブタ皮膚とXeランプを光源とするモノクロメーターとを組合せた装置を作製した.光透過にたいする皮膚の水含有効果をみたところ,湿潤ブタ皮膚は乾燥ブタ皮膚に比べ290~400nmの紫外部領域の光透過率が20~30%高かった.湿潤ブタ皮膚の表面にエチルアルコールを塗布すると光透過率がさらに290,300nmで約2倍,UVA領域でも1.4~1.7倍の増加がみられた.5種類の基剤塗布による比較ではプロビレングリコールが最も高い光透過率の増加を示した.一方,紫外線吸収剤,PABAおよびオクチルPABAの光透過抑制効果はそれらの吸収スペクトルによく一致し,無機顔料,二酸化チタンおよびタルクの比較では二酸化チタンが紫外部全領域にたいして完全抑制効果があった.角質層の光透過にたいする影響は,角質層除去後の皮膚で,紫外線透過率が最大5%の増加率を示したにすぎなかった.
  • 石井 則久, 永井 隆吉, 青木 一郎, 奥田 研爾
    1985 年 95 巻 4 号 p. 431-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    卵白リゾチーム(HEL)抗原を用いてT細胞増殖反応(T cell proliferation response)の遺伝的検討をおこなった.増殖反応に関与する細胞(proliferating T cells:Tpro)はLyt-1+2-,I-A-のT細胞であった.HELに対する遺伝的拘束性を検討するため,種々のマウスを用いてT細胞増殖反応試験をおこなった.結果はB10.BR,B10.MBR,B10.A(4R)が高反応性になった.次にH-2領域に対する抗血清を用いて抑制試験をおこなうと,高反応性マウス(C3H/He)はI-A亜領域特異的抗Ia血清処理によって反応抑制がみられた.すなわちI-A亜領域が遺伝的拘束分子(restriction molecules)になることがわかった.得られたTproが遅延型過敏反応も惹起するか否かを足蹠踵脹反応を指標にして検討すると,腫脹がみられた.すなわち,我々の得たTproはTDTHを含んでいることがわかり,TproとTDTHが同じ分画ないし,同じ範囲のT細胞であることがわかった.
  • 池川 修一, 中島 孝, 石原 和之, 早坂 健一, 山本 明史, 野村 和弘, 福間 久俊, 柳川 繁雄, 長谷川 文雄, 下里 幸雄
    1985 年 95 巻 4 号 p. 437-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    頭部に発生した血管肉腫の6例を報告する.平均年齢は,63.3歳で全例男子であった.前頭部と頭頂部が各2例,側頭部と後頭下部に1例ずつみられた.6例中4例は,初診時すでに頭部に腫瘍が多発していたため,放射線治療が主体となり,約4ヵ月から2年で全例死亡した.第5例目は,腫瘍切除後2ヵ月で他病死した.第6例目は,37歳,男性の後頭下部に生じた症例で,皮下結節の外科的切除および放射線治療をくり返し,発症後18年で死亡した.病理組織学的にも,他の症例とやや異なる組織像を示した.また,6例のうち4例について,第Ⅷ因子関連抗原およびUlex europaeus I lectinの免疫組織およびレクチン組織化学染色を実施したところ,前者は4例中2例,後者は全例に陽性所見を得た.さらに,type Ⅳ collagenの免疫組織化学染色の結果も合わせて報告した.
  • 戸倉 新樹, 岩月 啓氏, 山田 瑞穂
    1985 年 95 巻 4 号 p. 447-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    各種の汗器官腫瘍について,peroxidase-anti-peroxidase(PAP)法を用いて,S-100蛋白陽性の腫瘍細胞の有無を免疫組織化学的に検討した.S-100蛋白は,mixed tumor of the skinで特に多数の腫瘍細胞に,しかも強陽性にみられ,eccrine spiradenoma,hidrocystomaも,一部陽性細胞を有していた.しかし,nodular hidradenoma,eccrine poroma,syringomaではS-100蛋白は認められなかった.汗器官腫瘍についての従来の電顕的所見,酵素組織化学的所見や正常汗器官でのS-100蛋白の染色態度を踏まえると,S-100蛋白陽性細胞には,mixed tumor of the skinにみられるような筋上皮細胞への分化を示すものと,eccrine spiradenoma,一部のhidrocystomaにみられるようなエックリン腺分泌部の細胞へ分化するものがあると考えられた.さらに,同時にcarcinoembryonic antigen(CEA)についても免疫組織化学的に検討し,汗器官腫瘍を診断する際の有用性について両者を比較した.CEAは汗器官腫瘍を他の腫瘍グループより区別することにおいては有用であるが汗器官腫瘍内で個々を鑑別するためには適さないと思われ,他方S-100蛋白は,汗器官腫瘍内での腫瘍細胞の起源,分化方向を知る指標となると考えられた.
  • 高橋 博之, 堀越 貴志, 神保 孝一
    1985 年 95 巻 4 号 p. 455-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    異形成母斑(dysplastic melanocytic nevus:DMN or dysplastic nevus:DN)は近年,皮膚悪性黒色腫の主要前駆病変の1つと考えられるようになり,臨床的,組織学的,遺伝学的な面を含めた多方面より検索がおこなわれつつある.しかし,臨床的,組織学的診断基準はある程度確立しているにもかかわらず超微構造的検索に関する報告は極めて不充分である.著者らは,前報にてDMN患者9症例に関する皮膚病変の臨床像および組織学的所見につき報告した.今回は,これら9症例の超微構想を検索し,DMNが皮膚黒色腫細胞に認めるmelanosomeの形態異常と多くの共通する所見を有する事を確認した.すなわち,名症例および同一症例でも個々の病変において差はあるもののdysplastic melanocyteに認められるmelanosomeは,組織学的にmelanocytic dysplasiaが高度になるに従い黒色腫細胞に認められる異型melanosomeにきわめて類似するようになり,又,その他の細胞内小器官の形態,発達異常が著明になる傾向があった.
  • 本庄 三知夫, 山口 修一, 甲田 直也, 森 吉臣, 西村 洋
    1985 年 95 巻 4 号 p. 467-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    全身の被角血管腫,ガーゴイル顔貌,精神運動発達遅延,成長障害,脊柱の変形,爪甲の白色ろう様変化,易感染傾向および発汗減少を呈し,酵素学的にα-フコシダーゼ活性低下を示した14歳男子例を経験した.血管腫の組織学的所見には真皮上層の拡張した毛細血管と拡張しない毛細血管の2種類のものが存在し,前者の内皮細胞は扁平となるが,後者のそれはエックリン汗腺腺細胞や汗管細胞と同様に胞体が腫脹し泡沫状物質を胞体内に容れる.正常部皮膚の組織学的所見は血管腫の組織像と基本的に同一であった.爪の組織学的所見は真皮結合織の増加による肥厚と末梢神経の腫大が多数みられた.血管腫の電顕所見にてエックリン汗腺腺細胞,血管内皮細胞の胞体内に一層の膜に包まれた電子密度の低い小空胞と小顆粒を認めた.またエックリン汗腺筋上皮細胞とシュワン細胞内に層板状を呈するミエリン様構造物質を認めた.
  • 石橋 康正, 岩田 充, 古江 増隆, 大原 国章, 久木田 淳
    1985 年 95 巻 4 号 p. 477-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    Pringle病患者顔面の外見上健常な皮膚(PN)および脂腺腫(AS)を体外培養し,遊出する非上皮性細胞のcolchicine(Col)に対する態度を観察した.1)PNやASから遊出する小型樹枝状細胞(SDC)は,健常人からの線維芽細胞(Fbl)と同様に,Col処置後2時間で著しい分裂異常を示した.2)この分裂異常は24~48時間で最高となり,7~15日後ほぼ正常に復した.3)それら異常分裂を示すSDCは,その後一時的に異型性を示すが,それも4,5週間で正常にかえった.4)これに対してASから遊出する大型樹枝状細胞(LDC)は,Colにより異型性を示しても,異常分裂そのものの増加や,LDC自身の数の著増は明らかでなかった.5)以上の所見から,ASに見られる異型のLDCは,SDCのCol処置等により簡単に生ずるものではなく,そのもつ特徴的分裂異常もCol処置後のそれとは似て非なるものと推論された.
  • 深田 栄俊
    1985 年 95 巻 4 号 p. 487-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    日本人悪性黒色腫病巣内のcysteinyldopa各異性体とDOPAとを測定したところ,cysteinyldopa各異性体の総量はDOPAのそれに比して圧倒的に多く,cysteinyldopa各異性体の約80%は5-S-CDであった.5-S-CDが黒色腫病巣内に多量に存する理由として,毒性をもつdopaquinoneの解毒作用の結果であると考えてきたが,5-S-CDがpheomelaninの主要前駆物質であるとの観点からすれば,黒色腫病巣内にpheomelaninが形成されている可能性は否定しがたいところであった.今回,著者はIto and Jimbowの方法に則って,黒色腫病巣内のeumelaninとpheomelaninとを分析し,次の興味ある知見を得た.1.melanoticな黒色腫10検体,いずれもがpheomelaninとeumelaninとを含有しており,しかも,pheomelanin優位の例が多かった.2.同一個体に生じた2つの黒色腫病巣内のeumelaninとpheomelaninとの比率はほぼ同様の傾向を示した.3.黒色腫病巣割面の色調とeumelanin・pheomelaninの含有量との間に相関はなかった.4.病巣内の5-S-CD値とpheomelanin含有量との間にも相関はなかった.以上,日本人の悪性黒色腫病巣内にpheomelaninが生成されていることを解明しえた.
  • 本好 捷宏
    1985 年 95 巻 4 号 p. 495-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    ウサギ耳介内側にテトラデカン,オレイン酸,スクアランを一日一回2週間継続塗布した.テトラデカンは主としてclosed型面皰を,オレイン酸はopen型面皰を惹起したが,スクアランは面皰を形成しなかった.テトラデカンによる実験的面皰形成の過程を,特に初期の形態学的変化を中心に光顕的及び電顕的に観察し,オレイン酸による実験的面皰と比較して考察した.その結果,テトラデカンによる実験的面皰の形成機序には,毛包上皮の増殖・角化亢進と脂腺の著明な増殖・肥大が重要な因子となっていることが示唆された.
  • 森嶋 隆文, 柴田 明彦, 兼松 秀一, 深田 栄俊, 花輪 滋, 長島 典安
    1985 年 95 巻 4 号 p. 505-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
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    肉芽腫様隆起病巣を伴った悪性黒色腫2例を被験材料とし,通常の細胞診によって標本を作製し,formaldehyde gas処理を行い,直ちに蛍光顕微鏡下に観察し,次の興味ある知見をえた.1)病巣割面からのスタンプ蛍光法が手術時の迅速診断法になりうること,2)肉芽腫様病巣であれば病巣表面からのスタンプ蛍光法が黒色腫の術前の確定診断に有用であること,3)非潰瘍性病巣でも手術直前の穿刺吸引法に対する蛍光法が黒色腫の診断に役立ちうること,4)本法の手技は簡易で,結果をうるまでの所要時間はいずれの標本でも約30分以内であったことなどである.
  • 林 正幸, 内山 光明, 中嶋 弘, 永井 隆吉
    1985 年 95 巻 4 号 p. 509-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    ノルウェー疥癬患者より得られた皮膚病巣部病理組織標本(ホルマリン固定,パラフィン包埋)をPAP法にて検討した.疥癬虫体の外皮およびトンネル内壁の糞便と思われる物質にIgEの沈着が認められた.また,PAP法(IgE)とギムザ染色の重複染色により,真皮ないし皮下組織に,細胞膜がIgE陽性を示す肥満細胞が散在性に認められた.真皮,特にその上層部においてはIgG陽性の形質細胞が多数認められ,またIgA陽性の形質細胞も比較的多数認められた.以上の結果より,本症ではⅠ型アレルギーを含む広範な液体性免疫の関与が推察された.なお,文献にみられるような,真皮血管壁,表皮真皮接合部などへの免疫グロブリンand/or補体の沈着などは確認出来なかった.
  • 1985 年 95 巻 4 号 p. 513-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
  • 1985 年 95 巻 4 号 p. 537-
    発行日: 1985年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
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