日本皮膚科学会雑誌
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男性型脱毛症毛根部の酵素化学的研究:抜去毛のglycolytic enzyme,acid hydrolase,transglutaminaseそしてornithine decarboxylase活性について
長谷川 健二政本 幸三
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1985 年 95 巻 7 号 p. 771-

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抄録

男性型脱毛症患者と健常人の抜去毛の酵素動態につき比較検討した.男性型脱毛症患者毛根部のDNA,蛋白量は側頭部,前頭部,頭頂部の順に低下を示すが各部位のDNA/蛋白比は健常人のそれと同等,且つ一定値であった.脱毛を起しやすい頭頂部と前頭部ではエネルギー代謝に関与している糖代謝酵素の著しい活性低下がみられるにもかかわらず,角化に関与しているacid hydrolaseとtransglutaminase活性に変動は認められない.このことは男性型脱毛症における毛根部細胞内変化として細胞数の減少とエネルギー産生の低下があげられ,角化は正常に進行していると推測させた.

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© 1985 日本皮膚科学会
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