抄録
表皮DNA polymeraseの意義を明らかにする目的で,皮膚を20mM EDTA処理より表皮を分離した後,0.25%trypsinを用いて表皮細胞を分離して細胞を分別し,各々の細胞群について活性を観察した.細胞の分別は,percollの密度遠心勾配法によりhigh density cellular layer(HDCL,比重1,088以上),middle density cellular layer(MDCL 1,049~1,088),low density cellular layer(LDCL 1,049以下)の三層に分別した,HDCLには基底細胞,MDCLには有棘細胞,LDCLには顆粒細胞が主たる細胞として存在している事が顕微鏡により確認された.表皮ホモジネートにおいては,DNA polymerase βの活性が,DNA polymerase αよりも高い値を示した.密度遠心分画の細胞別でみると,DNA合成に与るDNA polymerase αの活性はHDCLに高く,修復に与るDNA polymerase βはLDCLに活性が高かった.