日本皮膚科学会雑誌
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96 巻 , 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 富田 敏夫
    1986 年 96 巻 2 号 p. 89-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
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    1983年12月31日までの約15年間に亘る,悪性黒色腫症例を全国施設より集積した.その内,臨床的,病理組織学的記載の明らかな,足底,手掌,爪下に発生した悪性黒色腫(PPSM)のstageⅠb 68例について,予防的リンパ節廓清の有無と予後に関して検討した.5年生存率は,廓清群69%,非廓清群37%で廓清群の方が予後良好という結果を得た.また,侵襲の厚さといった腫瘍細胞の組織学的浸潤の程度が予防的リンパ節廓清の有無とどのような関係にあるかについて検討した.侵襲の厚さは,3.0mm以下は両者の間に差は認められず,3.01mm以上で廓清群の方が有意に予後良好であった.以上の結果より,stageⅠb PPSMに対する予防的リンパ節廓清は,侵襲の厚さ3.01mm以上のものに於て有効であると考える.
  • 金子 憲章, 熊野 修治, 日高 敏博, 小倉 良平
    1986 年 96 巻 2 号 p. 95-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
    ジャーナル 認証あり
    表皮DNA polymeraseの意義を明らかにする目的で,皮膚を20mM EDTA処理より表皮を分離した後,0.25%trypsinを用いて表皮細胞を分離して細胞を分別し,各々の細胞群について活性を観察した.細胞の分別は,percollの密度遠心勾配法によりhigh density cellular layer(HDCL,比重1,088以上),middle density cellular layer(MDCL 1,049~1,088),low density cellular layer(LDCL 1,049以下)の三層に分別した,HDCLには基底細胞,MDCLには有棘細胞,LDCLには顆粒細胞が主たる細胞として存在している事が顕微鏡により確認された.表皮ホモジネートにおいては,DNA polymerase βの活性が,DNA polymerase αよりも高い値を示した.密度遠心分画の細胞別でみると,DNA合成に与るDNA polymerase αの活性はHDCLに高く,修復に与るDNA polymerase βはLDCLに活性が高かった.
  • 熊野 修治, 田中 裕穂, 小倉 良平
    1986 年 96 巻 2 号 p. 99-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
    ジャーナル 認証あり
    表皮のDNA合成の素材となるdeoxynucleoside triphosphate(dNTP)の由来を明らかにするために,deoxynucleoside monophosphate(dNMP),deoxynucleoside diphosphate(dNDP)kinase活性をそれぞれモルモット表皮についてピルビン酸キナーゼー乳酸脱水素酵素複合系の反応を利用して測定した.これらの諸酵素はn-hexadecane塗布による増殖表皮において活性の上昇があり,既報のsalvage酵素系と共にdNDP→dNTP→DNA→dNMP→dNDPのrecycling systemのkinase系の酵素活性の上昇が認められた.これに対してribosyl型nucleotideを気質とするkinaseの活性には上昇が認められなかった.
  • 木村 雅行, 山田 弘生, 平木 吉夫, 徳田 安章
    1986 年 96 巻 2 号 p. 103-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
    ジャーナル 認証あり
    健常成人女子82名(平均年齢34.7歳)の前額よりswab法にて皮表細菌を採取し,菌数,菌種について調べた.菌数は個人によって大きくばらついたが,菌種はほぼ一定した菌属が得られることを確認した.さらに,そのうちの22名について,得られたcoagulase(-)cocci 113株をSchleifer & Kloosの分類に従って同定した.Staphylococcus epidermidisが多数を占め(74%),低率でS. capitis(5%),S. warneri,S. hominis,S. haemolyticus(各々3%)が検出された.また,この同定において,好気下での糖からの酸の産生及び溶血性を調べるのに,レプリカ法を用いて良好な結果を得た.
  • 木村 孔右, 石橋 明
    1986 年 96 巻 2 号 p. 109-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
    ジャーナル 認証あり
    最近,我々は静脈瘤を伴う下腿片側に,下床と非可動性の圧痛を有する大きな板状硬結を来たした2例の中年者(44歳女,40歳男)を経験した.病理組織学的には,皮下脂肪組織に血管の肥厚,狭窄,脂肪壊死,泡沫細胞の出現,隔壁部の血管増生を伴う線維増生,軽度の細胞浸潤がみられる.Weber-Christian病,Rothmann-Makai症候群,結節性紅斑,硬結性紅斑,血栓性静脈炎,ステロイド後脂肪織炎などと臨床的あるいは組織学的に異なっており,静脈瘤に基因する循環障害から生じる脂肪細胞壊死に始まる病態と推測される.静脈瘤症候群に含めうるものと思われるが,かかる一見結節性紅斑~硬結性紅斑様の皮下脂肪織炎は静脈瘤症候群としては明確に認識記載されていないので報告した.
  • 四本 秀昭, 田代 正昭
    1986 年 96 巻 2 号 p. 113-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
    ジャーナル 認証あり
    いろいろなT細胞亜集団の機能が出現するためには,それぞれ生後一定期間生体内に胸腺が存在することが必要であると報告されている.我々は新生仔期に胸腺を抽出したマウスでpicryl chlorideによる接触皮膚炎を調査し,反応に関与するいくつかの細胞群の胸腺の時間的依存性を検討した.生後1日目に胸腺を摘出した(Tx 1)マウスでは接触皮膚炎は認められず,生後3日目に胸腺を摘出した(Tx 3)マウスでは弱いながらも反応が認められた.この現象は胸腺摘出により表皮細胞の抗原提示能に差が生じたり,接触皮膚炎の抑制機構が作動したために生じたのではなく,エフェクター細胞又はヘルパーT細胞が機能するためには生後3日間は生体内に胸腺が存在することが必要なことを明らかにした.TNBS静注で作動する抑制機構はTx 3マウスから認められたが,抗原の過剰投与でみられる抑制機構は生後7日目に胸腺を摘出したマウスで認められ,picryl chloride接触皮膚炎の抑制に関与するこれらの細胞はそれぞれ胸腺の時間的依存性が異なることが明らかとなった.
  • 1986 年 96 巻 2 号 p. 119-
    発行日: 1986年
    公開日: 2014/08/08
    ジャーナル 認証あり
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