抄録
先天性表皮水疱症のうち,接合部水疱形成を示す接合部型表皮水疱症(萎縮型表皮水疱症)は6型に分けられるが,本邦ではこれまで重症汎発性萎縮型(Herlitz致死型)の報告に接するのみである.今回われわれは,軽症汎発性萎縮型(Disentis型)と思われる36歳男子例の詳細を報告した.自験例の臨床的,電顕的,遺伝学的所見は,従来の軽症汎発性萎縮型のそれとほとんど一致したが,角膜糜爛のみは従来の記載に無い特徴として注目された.本例は,軽症汎発性萎縮型としては本邦第1例,世界では10例目に相当すると考えられる.