日本皮膚科学会雑誌
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汗腺関連抗原を認識する単クローン性抗体SKH1の作製と応用
鈴木 裕介衛藤 光橋本 健
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1987 年 97 巻 13 号 p. 1571-

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抄録

エクリン汗器官癌由来細胞株を免疫原としてマウス単クローン性抗体SKH1を作製した.SKH1は,正常皮膚組織においてエクリン汗腺分泌部および曲導部,またアポクリン汗腺分泌部のみを認識した.またSKH1はエクリン汗器官癌,Paget病の腫瘍細胞を認識し,乳腺,肺,卵巣からの皮膚への転移性腺癌における転移巣腫瘍細胞に反応した.エクリン汗孔腫では,増殖している腫瘍細胞はSKH1陰性であったが,汗管様管腔構造内腔面に配列する一層の細胞は陽性を示した.汗管腫では,開大した管腔壁に配列する細胞は陰性であったが,管腔内角質様物質は陽性を示した.免疫原である細胞株に対する間接蛍光抗体法では,核周囲に放射状,線維性の陽性パターンを示し,SKH1はcytokeratinを認識すると考えられた.

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© 1987 日本皮膚科学会
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