デジタルゲーム学研究
Online ISSN : 2434-4052
Print ISSN : 1882-0913
ゲーム批評から見たゲームの「面白さ」
-レビューテキストの計量解析による叙述対象の自動抽出-
川島 隆徳 村井 源徃住 彰文
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 4 巻 1 号 p. 69-80

詳細
抄録
ゲーム批評テキストからゲームの「面白さ」の要素を明らかにすることを目的とし、ある独立系 ゲーム批評誌に1994年~ 2006年の間掲載された884のゲーム批評記事を分析した。語の共起ベクトルを 指標とした二段階のクラスタリングによって15の妥当な叙述対象クラスターを自動的に得ることに成功 した。得られたクラスターの中には既存研究には見られなかった視点である「新規性」や「市場」に関 する叙述対象があり、これらは高い割合で感性語と係り受けするなど、ゲームの評価において重要と考 えられる性質を示した。また、得られた叙述対象の10年間にわたる変遷の中で、表現的要素が減少し、 感覚的要素が増加していることが明らかになった。
著者関連情報
© 2010 日本デジタルゲーム学会
前の記事 次の記事
feedback
Top