2010 年 4 巻 2 号 p. 23-28
今日様々な体験をプレイヤーにもたらすデジタルゲームであるが、その基本はゲーム機というコンピュータと、プレイヤーとのインタラクションである。デジタルゲームが持つ「インタラクティヴィティ」は、かつてはインタラクティヴ・アートとの類似性を指摘されていたが、アートとエンター テインメントという出自の違いなどが原因で、深くは議論されないままとなっていた。本論では、両者を「デジタルベースド・インタラクティヴィティ」という枠組みでくくることで、両者の出自の違 いを一度議論の外に置き、作品の比較分析等を通じて両者の共通項を洗い出すことを目的とする。