日本デジタルゲーム学会 年次大会 予稿集
Online ISSN : 2758-6480
第10回 年次大会
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インタラクティブ発表
eスポーツプレイヤーのパフォーマンスと関連する認知要因の実験的検討
*古門 良亮*斉藤 嘉子*伊藤 僚洋*作花 浩聡*磯貝 浩久
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 218-221

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抄録
本研究は, eスポーツプレイヤーのパフォーマンスと関連する認知要因を検討することを目的とした. 実験参加者は男性15名(平均年齢19.4歳, 平均競技歴 2.47年)であった. まず, 認知要因の中でも複数対象追跡 (Multiple Object Tracking, 以下MOT)スキルについて, トレーニング効果を検討した結果, 実験参加者のMOTスキルが有意に向上したことが明らかになった. 続いて, 実験参加者をゲームタイプ別に群分けしてMOTスキルおよび視機能を比較したところ, MOBA群はMOTスキルと動体視力が高く, FPS群は瞬間視が高い傾向がみられた. そして, 感情状態とMOTスキルの相関関係を調べた結果, 活気との間に正相関, 混乱との間に負相関がそれぞれ認められた. 最後に, ゲームパフォーマンスと知覚・認知スキルの関係について実験的に検討した結果, MOTスキルの向上に伴いパフォーマンスが上がる傾向がみられた. 以上の結果から, eスポーツプレイヤーのパフォーマンス発揮にとってMOTスキルが重要である可能性が示された.
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© 日本デジタルゲーム学会
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