日本デジタルゲーム学会 年次大会 予稿集
Online ISSN : 2758-6480
第15回 年次大会
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口頭セッション 8 : ゲームと社会
「推し活」をする中学生が心理的安全性を得られる場の可能性
– 総合的な学習の時間「推しごとゼミ」の実践 –
*藤川 大祐*牧野 太輝*見舘 好隆*小野 憲史*小牧 瞳
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 133-138

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抄録
本研究では、学習者が「オタク」であることを肯定され「オタク力」とされる諸能力を伸ばすことが期待されるようなサンクチュアリ(聖域)としての教室や授業のあり方を明らかにする目的で、「推し」という語の使われ方について検討した上で、中学校の総合的な学習の時間にゼミ形式で全19 回の「推しごとゼミ」を実践し、授業中の様子や事後アンケートからこの授業のサンクチュアリとしてのあり方を検討した。まず、「推し」については、「推し活」という語が使われるようになり、「オタク」という語の否定的あるいは自虐的な意味合いが薄まったとともに、「推し」という語の使い勝手の悪さが払拭されたことを確認した。そして、「推しごとゼミ」においては、ゼミの序盤から多様性の尊重が教師や生徒によって繰り返し言及され、生徒たちは心理的安全性をもって探究活動ができ、諸能力の伸長が自覚されたことが確認された。
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