抄録
本研究では,デジタル機器の操作が得意ではない高齢者なども想定し,認知機能向上を目的とした簡易ゲームを作成し,そのゲームの認知機能向上の可能性について検討を行った.簡易ゲームを実施することでゲーム群の半数以上がリラックス状態から緊張状態に移行することが示された.一方,コントロール群においても,同様の傾向を示す被験者が半数確認された.このことから,コントロール群における実験手技の改善が必要であると考えられる.アミラーゼ活性値の測定方法,記憶力検証用課題の検討,コントロール群のリラックス時の指示方法などに関してより詳細に検討していく必要がある.