主催: 日本デジタルゲーム学会
会議名: 日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会
回次: 12
開催地: 成城大学
開催日: 2023/09/02 -
p. 64-69
プレイヤーは時に NPC を「友人」のように思い込む一方、彼らを単なる「システム」として扱うこともある。本研究では、NPC に対するこのような認識の揺らぎを構造化することを通して、NPC という虚構的な存在がプレイヤーにどのように現れているのかを明らかにすべく、ゲームプレイ中のプレイヤーの発言をデータとして構成主義的グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析を行った。分析により、NPC に対する【人として】【キャラクターとして】【システムとして】の 3 つの認識様態と、これらを繋ぐ【自然さ/不自然さ】がコアカテゴリーとして見出された。さらに、3つの様態それぞれにおいて「人としてのNPC 像」「キャラクターとしての NPC 像」「システムとしてのNPC 像」が構築されていると分かった。また、本稿は現在調査・分析中の修士研究の途中報告である。今後は本稿における課題点の解決を目指し、データの充実を図る予定である。