抄録
本発表は、ZEN 大学コンテンツ産業史アーカイブ研究センター(HARC)の「オーラル・ヒストリーコレクション」の特徴を、先行する一橋大学イノベーション研究センター・立命館大学ゲーム研究センターの事業との比較を通じて明らかにすることを目的とする。インタビュアーの発言のみを対象とした計量テキスト分析(共起ネットワーク分析)を実施した結果、メディア専門家が主導するHARCは特定テーマを深掘りする「階層型質問構造」を示したのに対し、アカデミア主導の先行事業は時代背景と経歴を繋ぐ「時系列クロニクル型質問構造」を示した。さらに、公開メディア(テキスト/映像)の観点からも比較を行い、ライブ感や身体性を残す映像と確実性・検索性に優れるテキストという双方の特性を整理することで、コンテンツ産業史におけるオーラルヒストリーの多角的な可能性を提示する。