抄録
【はじめに】平成30年度の診療報酬改定で、療養・就労両立支援加算が明記された。しかし、当院では就労支援の具体的な取り組みがなされていなかった。日頃の相談業務において、既に退職した患者から金銭的な相談に応じることも少なくなかった。そこで、当院でも治療と仕事の両立支援を展開出来る体制づくりを始めた。
【方法】令和1年12月10日療養・就労両立支援チームを発足。(以下就労支援チーム)その内、MSWと社会保険労務士が両立支援コーディネーターの研修を受講。がん患者に対象を絞り就労支援の取り組みを開始した。リーフレット・ポスターを作成し院内へ周知。予定入院患者には、入退院支援センターにて就労の有無を確認し就労者には一律リーフレットを配布。がん告知及び抗がん剤治療(入院外来問わず)のタイミングで、就労支援チームの看護師がリーフレットを配布。
【結果】令和1年12月10日以降、相談者が5名。内、加算対象者は1名。主治医意見書を用いて事業場とやり取りした患者が1名。当院の雇用に繋がった患者が1名。看護助手で雇用し現在定着している。尚、相談内容は、求職相談が3件、就労継続相談が2件であった。
【考察】加算対象者は1名だったが、支援を求めている患者は多い。令和2年度の診療報酬改定に伴い、支援対象者の拡大とより一層の周知が必要。患者の中には、治療が始まったのちに就労や金銭的不安を抱える者もいる。患者が必要とするタイミングでアプローチ出来る方法を検討したい。
また、求職相談も少なくないため、ハローワークとの連携支援が今後の課題である。