道南医学会ジャーナル
Online ISSN : 2433-667X
手に発生した溶血性連鎖球菌感染症の検討
能登谷 綾香石崎 力久中川 瑞貴松本 俊太
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2026 年 9 巻 1 号 p. 10-14

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抄録

【目的】手に発生した溶血性連鎖球菌感染症を経験したので報告する。

【方法】2019年から2024年の間、当院で手術を施行した手の感染症のうち、細菌培養の結果、溶血性連鎖球菌が同定された症例4例について検討した。

【結果】男性が1例、女性が3例、年齢は33才~84才。基礎疾患は糖尿病が1例、認知症・心不全が1例、高血圧が1例、なしが1例であった。発生部位は母指2例、示指1例、手背2例であった。転帰は1例が死亡、2例が切断、1例がデブリードマン後NPWTおよび分層植皮術で救肢した。感染形式はいずれも壊死性の感染症であり、指壊死が1例、壊死性軟部組織感染症が3例、そのうち劇症型が2例であった。いずれもA群β溶血性連鎖球菌であった。また、いずれも先行する上気道感染症の既往は無かった。

【結論】手における溶血性連鎖球菌感染症はいずれも壊死性の感染症であり、可及的速やかにデブリードマンを要する。試験切開およびA群溶連菌迅速キットが有用であり、救命のために切断を行う必要がある症例も多い。

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