Dental Materials Journal
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流れの可視化によるメッシュ空洞内のチタン湯流れの研究
渡辺 孝一大川 成剛宮川 修中野 周二塩川 延洋小林 正義
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1991 年 10 巻 2 号 p. 128-137,231

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抄録
流れ可視化の一方法である標識元素溶解法を用いて,メッシュパターン内のチタン溶湯の流れを検討した。その結果,差圧鋳造の場合,鋳造体のほとんどの部位で,多くの凝固層の積み重なりが観察され,これは層流であって,しかも流れが定常状態に近いことを示していた。遠心鋳造の場合は,流れに殆ど規則性がなく,凝固層の重なりも僅かな部分でしか認められず,乱流であることが分かった。また,メッシュパターンのような複雑な空洞では,鋳造力として,遠心力よりも圧力の方が有効に作用していることが推定される。そのため,層流として流れ,しかも高い圧力の時に鋳造性が良くなることが結論された。
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