Dental Materials Journal
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タンニン・フッ化物合剤(HY剤)を配合したグラスアイオノマーセメントの象牙質への接着
配合割合およびフッ化ジアンミン銀の影響
山賀 まり子小出 武稗田 豊治
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1993 年 12 巻 1 号 p. 36-44,90

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抄録
本研究は,グラスアイオノマーセメント(以下GICと略す)にタンニン・フッ化物合剤(HY剤)を0 (HY0), 1.5 (HY1.5), 5.0 (HY5), 10.0重量%配合したもの(HY10)を牛象牙質へ接着させて,配合割合による影響および経時的な変化を調べることを目的としている.この目的のため,1日後および1ヵ月後のせん断接着強さおよび凝集破壊の割合を測定した.フッ化ジアンミン銀を塗布したものについても,同様に実験を行った.その結果,1日目では,GICへHY剤を1.5%配合することによって,接着強さを向上させることができた.経時的には,いずれの配合割合のものでも接着強さは低下し,HY剤を配合したものも,しないものでも,各配合割合間での差は認められなくなった.フッ化ジアンミン銀の併用によってGICの接着強さは向上し,HY0およびHY1.5では,経時的な接着強さの低下も防止できた.
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© 日本歯科理工学会
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