Dental Materials Journal
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市販コアー用コンポジットレジンの硬さと破壊靱性値測定
宮脇 博正平 雅之豊岡 博夫若狭 邦男山木 昌雄
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1993 年 12 巻 1 号 p. 62-68,91

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抄録
8種類の市販コアー用コンポジットレジンと2種類の市販コアー用グラスアイオノマーセメントについて,片側切り欠き試験片(S.E.N.B.法)による破壊靱性値(KIC)測定を行った.また,Knoop硬さとMicro Brinell硬さ測定を行った.その結果,Si3N4を80wt%程度含有する2つのコンポジットレジンが最大のKIC値(=約2.0#MNm-3/2)と最大の硬さを有することが判明した.他の6種類のコンポジットレジンは66から86#wt%のSiO2系フィラーを含有し,硬い試料程大きなKIC値(1.2から2.0MNm-3/2)を有する傾向を示した.2種類のコアー用セメントのKIC値は,コアー用コンポジットレジンの半分以下であった.これらの材料を臨床応用する際には,縁端部の破折等を防止する目的で,高めのKIC値を有する材料を選択すべきことが示唆された.
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© 日本歯科理工学会
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