薬物動態
Print ISSN : 0916-1139
Biscoclaurine型Alkaloid,Cepharanthineの体内分布
山川 光徳今井 大笠島 武
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1987 年 2 巻 3 号 p. 275-290

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抄録
Biscoclaurine型Alkaloidの一つであるCepharanthine (Ceph)を,ラットに静注後,経時的にCephの体内分布をAutoradiographyおよび免疫組織化学的に検討した.Cephは脾臓に高濃度に存在したほか,内分泌臓器,肝臓,腎臓,肺,消化管にも高い濃度で存在した.また,低濃度ながら心臓,骨格筋,骨髄およびリンパ組織にも認められた.肝細胞では経時的に細胞内のCeph濃度が増加し,投与後4時間で最高値に達した後,徐々に減少した.脾臓では赤脾髄中心にみられたが,後には白脾髄にも活性がみられた.消化管,胆管,腎臓および気管支にはCephの排泄像と思われる所見がみられ,とくに,大腸において著しかった.胸腺においても成熟Tリンパ球等に放射活性がみられた.
Cephは検索したすべての臓器あるいは組織内に分布し,広い領域でその作用を発揮できると考えられた.また,Cephは細胞質のみならず,核内にも取り込まれ,核内物質と何らかの関連性を有することが示唆された.
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© 日本薬物動態学会
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