2018 年 28 巻 p. 177-180
先の中教審答申に盛り込まれている大学入学者選抜の改革に関する部分の内,試験結果の表示方法に関しては得点の段階別表示が提言されている。この方法と従来からの素点による表示とで,どのような点に相違があるのかを実データに準じて加工した人工データを用いて検討した。国公立大学では大学入試センター試験と個別学力試験の2つの試験成績を総合的に判断して合格者を決めていることから,これを一般化して2つの試験群において段階別表示を行った際の合否入れ替わりの発生状況等を議論した。その結果,2つの試験群の相関係数の変化に関して段階別表示の粒度を荒くするに従って漸減することが確認できた。しかし,割合に基づく段階別表示の場合は,段階の境界付近に付置する受験者が欠席者の人数に影響されて隣接する段階に遷移することが判った。