2019 年 29 巻 p. 269-276
「留学生30万人計画」が進められており,2020年を目途に30万人の留学生の受け入れが課題となっている。2017年時点で留学生は267,042人で,その中でも中国人留学生が最も多くなっている。このため本研究では,中国人留学生を対象に,彼ら/彼女らがいかに日本の大学へ進学行動を行っているか検証した。このことを通じて,留学生獲得のための入試広報の進め方と,改善策を提示することにつながることが期待される。分析の結果から,中国人留学生は,入試相談,研究内容のマッチングや,留学中の留学生からの話しといった直接型入試広報,また進学希望大学のホームページ閲覧及び,進学希望大学にメール・電話で直接問い合わせという間接型入試広報によって,日本の大学へ進学行動を行っていることが明らかとなった。