2019 年 29 巻 p. 7-14
高大接続改革のもと,大学入学者選抜における,「学力の3要素」を踏まえた「多面的・総合的」評価の推進に向け,大学入学前の多様な学習・活動の評価を充実させることが必要となっている。特に,受験者数の多い一般選抜において,「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を含めて,多面的・総合的評価を行うことは,最も難しい課題のひとつである。本研究では,近年の本学における追跡調査の成果を踏まえつつ,入学者が出願時に提出した調査書と大学入学後に測定された各人の特性等の関係を分析し,多面的・総合的評価における提出書類活用の可能性を明らかにした。