2022 年 32 巻 p. 56-61
大阪大学では2017年度入学者選抜より後期日程の募集を停止し,全学的なAO・推薦入試(現総合型選抜・学校推薦型選抜)を開始した。本研究は,この変更から第1 期目の入学者が2020年度4年次になったことから,AO・推薦入試入学者(悉皆)と一般入試の入学者(抽出)に対し追跡調査を行い,その結果から多面的・総合的評価による入試の効果の検証を行ったものである。今回新たに行った指導教員による評価に加え,GPA,入学時アンケートを統合的に扱い,特に本学の教員の強い関心事である研究者の素養(研究への主体性や学問意欲)に着目し分析した。その結果,一般入試の入学者に比べ,AO・推薦入試の入学者の方が研究志向の項目で高いことがわかった。また,教員の評価と学生の評価を比較したところ,能力についての質問では総じて,学生のほうが厳しい(低い)評価を行っていることがわかった。