2026 年 36 巻 p. 23-30
金沢大学高大接続コア・センターでは,KUGS 特別入試の合格者を対象とした入学前意識調査と,入学後 3 年 11 か月を迎えた全在学生への意識調査を実施している。本稿はこの二つの追跡調査の概要を示し,高校在学中の「学びの転換」的経験が高校生・大学生にもたらす成長実感を明らかにすることを目的とする。特に,金沢大学独自の「KUGS 高大接続プログラム」を受講した学生がどのような点で成長を実感するのか,またその実感が得られやすい条件を特定する。分析の結果,大学が提供するプログラムだけでなく,高校での探究学習経験も大学在籍時の特定の成長実感と関係することが示された。さらに,本研究の知見は,主体的に学ぼうとする意欲の重要性を指摘する先行研究とも整合し,高大接続の観点からもその意義が確認された。