本研究は,教員養成課程への不本意入学が,卒業時の進路選択と教員採用試験の結果に与える影響について検証した。具体的には,2014 ~ 2021 年度の道内国立教員養成大学の一般選抜入学生 1,556 名のデータを用いて,傾向スコアに基づく逆確率重み付けにより不本意入学の平均処置効果を推定した。結果,不本意入学は教員就職率と教員採用試験の受験率,一次試験・二次試験の合格到達率を約 10 ポイント低下させることが確認された。以上から,より充実した教員養成の実現には不本意入学を抑制するような入試設計や,不本意入学者の教員志望を高める支援の強化が重要であることが示唆された。