動物臨床医学
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症例報告
高度のリンパ球増加を呈した辺縁帯リンパ腫の犬の1例
浅野 舞小路 祐樹神田 拓野岸田 藍岸田 康平松浦 聖橋本 淳史大塚 真子宮本 明奈下田 哲也藤井 祐至
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2020 年 29 巻 4 号 p. 162-166

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抄録

リンパ球数の増加の精査で9歳の雄のチワワが来院した。末梢血液塗抹標本および脾臓の細胞診において小型から中型のリンパ球の著明な増加が認められた。末梢血を用いたリンパ球クローン性解析ではB細胞のクローン性増殖が認められた。骨髄検査所見では骨髄全有核細胞の50%を超える小型リンパ球の増加が確認された。以上の結果から慢性リンパ球性白血病を疑ったが,脾臓の病理組織学的検査で辺縁帯リンパ腫であると診断された。

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