生物環境調節
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電算機による植物生育プロセス制御の基礎的研究 (V)
湿度制御系のシミュレーションからの検討
船田 周橋本 康大政 謙次安保 文彰大塚 和夫野中 佳昭
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1975 年 13 巻 2 号 p. 87-94

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抄録

本研究ではグロースキャビネットにおける湿度系の電算機制御の特性解明が, シミュレーションにより行われた.すなわち, グロースキャビネットの湿度系のモデル化が行われ, アナログコンピュータでシミュレーションされ, サンプリングPID制御がディジタルコンピゴータでシミュレーションされ, K, TI, TDの各種特性がτをパラメータとして求められた.
1) Kの値は, 操作能力Pとτとの関連で定められるべきであり, 定常, 過渡による特性の差も考慮した電算機制御が行われるべきである.
2) TIの値は, 過渡では200secが最適値であり, 定常ではより小さい値が効果的である.
3) TDの値は定常, 過渡ともτの値によらず, 3≦TD≦20secが適値である.
4) 検出器のおそい時定数は, 適切なKを選ぶことで系への評価が悪くなるのをある程度ふせげる.

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© 日本生物環境工学会
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