生物環境調節
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林床における二酸化炭素の発生速度の季節変化と土壌の生物および環境条件に関するいくつかの考察
瀬戸 昌之松前 恭子田崎 忠良
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1978 年 16 巻 4 号 p. 103-108

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抄録
針広混交林の林床における二酸化炭素の発生速度の季節変化を調べた.年間を通して発生速度 (Y) は地温 (T) の変化とともに大きく変動した.これに対して土壌含水量 (W) の変化には大差なく, その平均値は, 乾土当り77%であった.Y (gCO2-C/m2/day) とT (℃) の間にはlogY=0.029T-0.28の関係が成立した.この場合のQ10は室内に持ち帰った土のそれと同様2.0であった.林床の二酸化炭素の全放出量に対して, 植物の根の呼吸量が占める割合は, 3月には13%, 8月には24%であった.残りは, 土壌微生物および動物の呼吸量によると考えられる.
室内に持ち帰った林床の土壌にグルコースを添加すると従属栄養の細菌数は添加量にほぼ比例して増加した.また, この場合の細菌の対数期における生長速度 (単位時間当りの分裂回数) は25℃において0.71/hr (世代時間, 1.4hr) となって高い値を示した.これらの結果は, この土壌の細菌の生長に対する主要な制限要因がグルコースのような有機物であって, 窒素やリンなどの栄養塩類でないことを示している.
以上から, この林床の二酸化炭素の発生速度を律速する主な要因は地温と易分解性の水溶性有機物量であって, 土壌の水分や栄養塩類量ではないと考察した.
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© 日本生物環境工学会
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