抄録
インドのVaranasi (lat.25°18'N, long.83°01'E) 付近でとらえた頭の赤いホオジロRedheaded Buntings (Emberiza bruniceps) の雄を, 15L: 9Dの長日環境に15日間あるいは30日間一定条件のもとで飼育した後, 常暗 (DD) あるいは短日環境 (8L: 16D) に移した個体について脂肪の貯蔵・体重の変化を調べた.その結果, DDに移された個体にのみ貯蔵脂肪の減少がみられ, DDあるいは8L: 16Dに移された個体の体重は, さきにおかれた長日環境の長さにはまったく関係なく等しく減少した.これらの結果は, このトリが光環境に対し, B霍nning-Pittendrighのいうexternal coincidence modelに合致する反応を示すことを明らかにしている.