生物環境調節
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作物植被による変動光の波形特性
鈴木 晴雄田中 伸一藤目 幸擴米谷 俊彦
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1991 年 29 巻 2 号 p. 65-72

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抄録
耕地における植被内の変動光については, 十分に明らかにされていないのが現状である.本研究では, 圃場条件下と室内実験によって, 各変動光波形の特徴について比較検討した.得られた結果は下記のごとくである.
(1) 圃場の植被層における自然光下の変動光について, 種々の条件で検討した.それによると, (1) 変動光の強光と弱光間の差は, 日射強度にほぼそった日変化を示した. (2) ミカンの樹冠内では, 変動光の発生している個所は多くなかった. (3) 栽植密度が増大するに従い, 変動光は顕著に現れた. (4) 植被の種類によって変動光の波形に差異がみられ, その原因として植被内の風の運動エネルギーと植被の物理的特性等によるものと考えられた.
(2) 変動光に関する風洞実験から, 各植被 (約20cm高) の変動光のスペクトル密度が一定のレベル以上になる周波数は, 風速1.7ms【-1】1の場合, ナス, ピーマン, アスパラガス, シュンギクは15Hz程度, カブは11Hz程度であり, ネギは約6Hzの線スペクトル状であった.6種の植被についてピーク周波数は弱風 (1.7ms-1) と強風 (2.5ms-1) の場合ともに大差はなく, いずれも1.5~5.OHzであった.ピーク値は風速の増大につれて比例して大きくなった.一定のレベル以上のスペクトル密度を持つ周波数域が風速とともに高周波数域へ広がる傾向もみられた.
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© 日本生物環境工学会
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