生物環境調節
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カキ属2種における枝組織の低温順化に伴うフェニルアラニンアンモニアリアーゼ (PAL) 活性の変化
冷 平板村 裕之山村 宏
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1995 年 33 巻 1 号 p. 43-48

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抄録
カキ (D.kaki) とタイトウマメガキ (D.taitoensis) について, 秋から冬にかけての低温順化過程でのPAL活性の変化を調査した.
1年生枝の木部組織を示差熱分析 (DTA) した結果, タイトウマメガキのLTE (Low Temperature Exotherm) は, 11月上旬まで-14.5℃と-15.5℃の間にあったが, 1月上旬には-18℃前後に達した.いっぽう, カキ4品種では, 9月上旬にLTEが-16~-19℃であったが, 1月上旬には『平核無』, 『西条』および『富有』で-26.4~-27.5℃, 『磨盤』では-29.2℃に達した.カキ (『富有』) では, 1年生枝の皮層部と木部のPAL活性が10月以後高くなり, 12月に最も高くなった.タイトウマメガキでは, カキに比べてPAL活性が低く, 厳冬季にやや高くなった.初秋にカキ (『富有』) とタイトウマメガキの1年生枝をハードニング処理し (4℃, 8時間日長) , その間のPAL活性の変化をみたところ, カキはタイトウマメガキより皮層部のPAL活性が高まり, 枝の電解質浸出率が9月の低温処理後20%以上, 10月では約10%低下した.温帯のカキと亜熱帯のタイトウマメガキでは, 低温順化能力が大きく異なり, カキの低温順化能力は, フェノール性物質の生成系に介在する酵素の活性を温度環境に応じて制御することにより発達させていることが推察された.
材料の提供を受けた台湾大学農学部康有徳教授と鄭正勇教授に謝意を表します.
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© 日本生物環境工学会
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