生物環境調節
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果実肥大期における温度と培養液濃度が水耕トマトの尻ぐされ発生に及ぼす影響
宇井 睦高野 泰吉
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1995 年 33 巻 1 号 p. 7-14

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抄録
本試験は温度および培養液濃度を増加させることによりトマト体内の栄養状態を好ましくない状態にし, トマトの尻ぐされ症が発生するかどうかを調査し, 以下の結果を得た.
尻ぐされ (BER) 発生率は気温を20℃から30℃にあげると増加し, とくに, 根温より気温を30℃加温したほうが高い発生率を示した.培養液濃度をEC1.2から1.8mS・cm-1に上昇させた場合にもBERの高い発生率を示した.高温条件下でのBER発生率の増加は, 高温条件下の果実肥大初期の果径増加と関係していた.EC1.2と1.8mS・cm-1の違いは果実肥大には影響しなかった.
BER発生率が高い場合においては果実のCa含有率が低下する傾向であった.Ca含有率は正常果に対しBER果では, 果実の先端部で0.6倍であるのに対し基部では0.9は倍であった.また, 先端および基部のN, K含有率は正常果に対しBER果で高い値を示した.BER発生率の増加に伴いK/Ca, N/Ca, P/Ca比が増加した.
以上よりBERの発生しやすい条件, 1) 果実, 葉のK/Ca, N/Ca比の増加, 2) 高温, 3) 高濃度培養液による吸水抑制が重なるとCaの果実先端での局所的欠乏が生じるものと考えられる.
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© 日本生物環境工学会
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