生物環境調節
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貯蔵温度がキャベツセル成型苗の炭水化物含量および苗質に及ぼす影響
佐藤 文生吉岡 宏藤原 隆広
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1999 年 37 巻 4 号 p. 249-255

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抄録
低温貯蔵における温度が, キャベツセル成型苗の貯蔵中の生長と炭水化物含量, および出庫後における定植苗の光合成と生長に及ぼす影響を調査した.温度は5℃, 10℃および15℃とし, 暗黒下で14日間苗を貯蔵した.茎葉部の乾物重は緩やかに低下したのに対し, 生体重は温度が高いほど増加した.その結果, 茎葉部の乾物率は低下する傾向にあった.葉のデンプン含量は, 温度に関係なく著しく低下した.葉の糖含量は, おそらく乾物率が減少したためと考えられるが, 10℃および15℃において低下した.しかし, 5℃では, 一時的に増加し, その後も他の温度区に比べ高く推移した.定植苗の光合成および茎葉部の相対成長率に及ぼす温度の影響は, 貯蔵中の苗の生長および炭水化物含量に及ぼす影響に比べ, 比較的小さかった.これらの結果から, 貯蔵温度は貯蔵中の苗の徒長に影響し, 苗に蓄積されたデンプンの分解が, この徒長に関与することが示唆された.
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© 日本生物環境工学会
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