抄録
イオン結合塩化物の希薄水溶液を電気分解したときに生成される, 酸性で有効塩素を含む陽極水の噴霧による病害防除効果および生理障害発生に及ぼすpHおよびACCの影響の定量的評価を試みた.そのために, 蒸留水にHClあるいはNaOHおよびNaClOを添加してpHおよびACCをそれぞれ調節した水 (調節水) を供試植物のトマト株に噴霧し, そのpHおよびACCがうどんこ病発病度および葉やけ様の生理障害発生葉率に及ぼす影響を調べた.その結果, トマトうどんこ病防除には, 1) 2.7以下のpH, 2) 2.5のpHと20mgL-1以上のACCの組合せ, および3) 50mgL-1以上のACCが有効であることが示された.1) においてはpHが低いほど, 2) においては高いACCとの組合せほど有効であった.また, トマト葉に生理障害を発生させるのは, 1) 2.7以下のpH, および2) 20mgL-1以上のACCであることが示された.1) においてはpHが低いほど障害の程度が大となる傾向があった.