抄録
子葉展開期のアサガオ‘ムラサキ’の苗を光質, 日長および生育温度を変えた環境下で栽培し, 花芽形成に及ぼす影響を調査した.限界日長以上の16時間明期下では, 花芽は光源に青色光を用いた場合のみ形成され, 緑, 赤および白色光では形成されなかった.青色光を50%含む白色光を14時間日長で照射した場合にも花芽形成が促進されたが, 白色光に紫外線 (UV-A) を付加照射した場合には効果がなかった.これらの結果から, 長日条件下における本品種の花芽形成にはフィトクロムではなく, 青色光受容体であるクリプトクロムの関与が示唆された.またこの青色光による花成刺激は, 明期中の生育温度が28℃に比べて23℃であるときさらに強まった.茎の伸長については, 青色光下および紫外線を付加照射した白色光下で有意に抑制された.