抄録
60ft×328ftのE-W棟の大面積ガラス温室で建造中から透光率を測定し, 支柱・トラス・ヌキなどの構造部材のみのときの透光度と完成後の透光度を散乱光について調べた.屋根トラスと樋のみでは93%, 棟部材・通風口・屋根のヌキのみでは92%, 側口と側壁のヌキでは99%, 天井の配管では98.5%, ガラスのみの影響を計算すると77%となり, 全体ではトラスの下で63.5%, トラスの間で64%であった.直達光・散乱光ともにあるときは支柱, トラス, 樋など部材のみの影響のため陰が直接日射計に落ちない場合でも96%の透光率となった.これは散乱光の減少のためで, 直達光の直接の陰が床面を被う割合は平均14%であった.
完成後の快晴時に中心に日射計をおき時刻別に透光率を測定した.正午から日没に向って透光率が低下し, また構造部材の陰のためかなり透光率の減少する場合があった.平均透光率は2月62%, 3, 月68%.南面付近と北面付近の比較では, 南面近くは垂直壁から直接入射し, 北面近くは天井面からの入射を受けるため太陽高度が低いときは南面付近の透光率が大きい.したがって, 正午に北面付近の日射が多く, 日出・日没に南面付近が大となる.しかし南面より北面付近の方が反射光が多いため, この傾向は多少修正される.西面付近と中心部の比較では, 1, 月には14時頃まではともに南面の屋根から直達光を受けるが, 以後は西面付近は西垂直壁から直達光を受けるようになるため, 中心部より日射量が大となった.