抄録
本研究は,高等学校公民科「公共」における知的財産権に関する教育を発展させることを目的として,経済分野に焦点を当てて授業を計画・実践し,考察したものである。単元の前半は,知的財産権を身近に感じてもらうために,生徒自らが知的財産権の権利の扱いについて選択・判断する場面を設定した上で,自らの経験に基づいた知的創造活動を行い,権利をどのように扱うかを考察し,知的財産を生み出す当事者として思考する。後半は,知的財産権の社会的問題について考察する。具体的には,コピー商品の流通など知的財産権の侵害に関する資料の読み取り学習や異なる立場になって考えることで,知的創造サイクルの重要性について理解する授業を実施した。